アクティブ特許商標事務所は5年目に入ります

4月11日でアクティブ特許商標事務所は丸4年が過ぎ、5年目に突入しました。

開業当初の余裕、2年目の不安、数々の小さな失敗、様々なお客様との出会い等、勤務時代では決して味わえなかった経験をいくつもすることができました。

そんな中、自分の中で一番変わったのは、仕事に対する取り組み方です。

勤務時代、私にとって仕事は「こなすもの」でした。次から与えられるものを淡々とこなしていくことによって、給料が支払われていました。残業は、仕事に対する対価であり、自由がなくなることの対価でした。

現在、私にとって仕事は「頂いているもの」という意識がとても強いです。夜遅くまで仕事をしていたとしても、残業という概念が存在しません。それは自分が望んでやっているものです。根底にあるのは、お客様に喜ばれたいという思いからでしょうか。正直よくわかりません。ただ1つ言えるのは、自分の存在が誰かに求められているということが私の今のモチベーションに繋がっています。

 

スタートアップ企業と知財

2015年8月付けの米フォーブス誌(web版:http://www.forbes.com/sites/forbesleadershipforum/2015/08/18/the-top-10-reasons-why-your-startup-needs-patents/)には、新規企業に特許が必要な10の理由が記載されています。全文を記載してしまうとまずいので、表題だけをピックアップします。

1.パテントは、ベンチャーキャピタル投資を促進する。
2.パテントは、スタートアップ企業を大手ライバルによる攻撃から防御する。
3.  パテントは、スタートアップ企業のイノベーションを大手ライバルに盗られるのを防止する。

4.  パテントは、スタートアップ企業の自由な経営を保障する。

5.パテントは、スタートアップの市場シェア拡大を支援する。
6.パテントは、スタートアップ企業のジョイベンやR&Dパート-ナシップ構築を支援する。 
7.パテントは、スタートアップ企業が買収される機会を増大させる。
8. パテントは、スタートアップ企業のIPO計画を支援する。
9.  パテントや商標などの知的財産を持ったスタートアップ企業は、持たない企業に較べて長期にわたる成功を収める。
10.パテントは、ビリオンダラー企業を目指すスタートアップを支援する。

この中で私が特に気になったのが、6.のパテントは、スタートアップ企業のジョイベンやR&Dパート-ナシップ構築を支援する。 です。「National Science Foundationの調査によると、製造業とサービス業の49%が、自社の最も重要な新製品やサービスを開発するために、外部から取得した発明を使用しており、そのうちの14%がスタートアップ企業だ。」と記載されています。
大企業の多くは、新規製品を開発するネタを欲しており、ヒントとして中小企業の新規技術に着目しています。その中で特許を取得してない技術については、大企業が取り入れる(言い方は悪いですがパクる)格好のエサとなります。
これを抑制するためには特許を取得するまでは必要ではなく(もちろん取得するに超したことはありませんが)、出願だけでも十分に抑制効果はあります。

やるぞ

商標が著名になれば、保護範囲も広がる

2015年12月8日のYOMIURI ONLINEによれば、人気キャラクター「ふなっしー」関連を連想させる無許可の製品を販売したとして、ある会社が不正競争防止法違反容疑で書類送検されたようです。
具体的には、「274」(数字で「ふなっしー」と読める)や、「FUNA」の文字をデザインしたスマートフォンケース等を公認グッズに並べてインターネット上で不正に販売したそうです。

数字はともかく「FUNA」の文字だけでも不正競争に該当するとは、さすがふなっしー(著名)というところでしょうか。
このようにネーミングが使われてブランド力を増してくると、少しでも紛らわしいものが販売されたときに、その使用を排除することができるようになります。
でもブランド力が構築される前にネーミングを真似された場合はどうすればよいのでしょうか?その場合は、商標権を取得することにより、類似を排除することができるようになります。

ケース

特許料等が安くなります

特許法の改正により、国に支払う特許料等の費用が安くなりました。

特許出願費用は千円しか下がりませんが、10年目以降の特許料や、商標の登録料等は場合によっては1万円近く安くなります。

思えば、国に支払う費用は、かなり安くなりました。例えば、商標の10年分の登録料(1区分)は、平成19年が¥66,000だったのが、今回の改正により¥28,200になりました。半額以下です。

これは国が知財の取得を奨励していることの1つの表れだと感じます。これ以外にも中小・ベンチャー企業には、特許を取得する際の種々の軽減措置が設けられています。時期が限られているものもありますので、お早めに確認を。

ダウン

現金でもらうと財布の紐が緩む

お客様からのお支払いについて、基本的に弊所は銀行振込での支払をお願いしています。しかし、たまに「今日持ってきたから」、「今から下ろしてきます」というお客様もいらっしゃいます。その場合は、現金でお支払い頂き、領収書を発行することになります。そして、銀行に預け入れることで、収支を合わせます。

同じお金でも通帳に眠っているお金と、手持ちの現金では、金額が同じであっても、その扱いが全く違う気がします。手元に現金があると、ついつい使いたくなってしまうのは私だけでしょうか?

そういう意味ではマイナス金利の導入も悪くはないなと思います。