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分からないことは分からない

分からないことは分からない。だからすぐ聞く、絶対に恥ずかしがらないというのが私のモットーの1つです。これは、特許業界に入ってすぐの頃、発明を理解しないまま明細書を書いてこっぴどく失敗した経験によるものです。
よく考えると、発明は今まで誰も思いついてないことなので、一度聞いても分からないこともあります。これをそのままにして特許明細書を書き終えると、分かる人(発明者や一部の技術者)が読めば分かるが、分からない人(発明者以外の人や大部分の技術者)が読むと分からない明細書ができあがります。

特許を審査する人(審査官)は発明者以外の人ですから、この特許明細書を読んでも当然「分からない」ということになります。しかし、一部の技術者は理解できてしまうことから、「特許にならないのにノウハウだけ開示した」という最悪の出来事が起こります。

私が特許業界に入ったときに、どこかで読んだか、誰からか聞いたかは忘れましたが、「発明は、誰も思いついていないことなので分からなくて当然」という言葉に凄く納得しました。また、発明者に質問をすると、発明者も自分の発明を理解してもらうために一生懸命になってくれますし、丁寧に説明してくれることがほとんどです。

私はセミナーでも分からないことはすぐに質問します。そうすると、周りの人も(その話俺(私)も分からなかった)という雰囲気になるときがあります。そうすると、「私だけが分からなかった」という焦った気持ちから、「みんなも分からなかった。質問して良かった」という気持ちになります。