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契約

 個人、企業を問わず、争いが起こる大きな理由は、契約書が存在しなかったことです。日本では金額の大きさにかかわらず、契約書を取り交わさないケースが多すぎます。

 少し古い記事になりますが、2020年6月11日付けの日刊工業新聞によると、ノーベル賞を受賞した本庶佑京都大学特別教授が、がん免疫治療薬「オプジーボ」関連の特許料の分配を不服として、小野薬品工業を大阪地裁に近く提訴すると表明したそうです。

 争点は、米メルクとの間の特許紛争で得た和解金と特許使用料の分配です。本庶氏が当初聞いた分配率(40%)と実際の分配(1%)にかい離があるとのこと。裁判内容からすると、恐らくきちんとした契約書が存在しなかったのではないでしょうか。2021年9月2日付けの産経新聞には、以下の記事が記載されています。

-------ここから-------

「--(小野薬がメルク訴訟で得た和解金の40%支払いについて)やり取りを書面に残すとか、文書化する機運はなかったのか

本庶氏「今から考えれば、すべきだったと思います。しかし、時間的な制約が迫る中、膨大な資料を集めて、電子化しないといけない。そのうえで、業務に忙殺されてしまっていた。それに、小野薬を信頼していた。社長が言ったことが突然なくなるということは考えていなかった。また、京都大学に寄付する話もあり、別の形での契約になるとも考えていた」」

-------ここまで-------

 多くの場合、契約を結ぶ際には仲良しです。「仲違いなんて起こるわけがない」、「そうなったらそのとき考える」、「契約書を結ぶなんてこちらが相手を信用してないと思われて嫌だ」皆さんそう言います。気持ちは十分分かりますが、「争いが起こらないように契約を結ぶ」という考えがもっと浸透する世の中になる必要があると感じています。

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